有川浩
高知県生まれ。
別冊図書館戦争II
メディアワークス (2008.8.9)
『図書館戦争』の別冊、その2。その1に引き続き、本編の周辺的な話を集めた短編集。
- 一、「おmしもタイムマシンがあったら」
緒形副隊長の昔の恋
- 二、「昔の話を聞かせて」
堂上・小牧ペアーの昔のドタバタ
- 三、「背中合わせの二人」(1)
柴崎、ストーカー事件が大きくなる
- 四、「背中合わせの二人」(2)
またもや柴崎にストーカー?しかも今回は相手の正体不明。
- 五、「背中合わせの二人」(3)
最後に弱みを見せ、またもや一組誕生。
ラブコメ今昔
角川書店 (2008.7.1)
『クジラの彼』の続編。自衛隊付き恋愛小説6作品が収められています。
- ラブコメ今昔 (Romantic Comedy Now and Bygone Days)
隊内紙『あづま』の新人記者である矢部千尋は、習志野空挺部隊、いわゆる第
一空挺団の大隊長である今村二等陸佐につきまとい始めた。
目的は、夫婦のなりそめを語ってもらい、記事にする事である・・・
- 軍事とオタクと彼 (Military Affairs, Otaku, and He)
一般企業の営業で日本国内を飛び回っている桜木歌穂。
東京から大阪へ帰る疲れた新幹線車内で、席を譲ってくれた海上自衛隊三曹の
森下に一目惚れであった。
しかし、どうやら彼には裏がありそうである・・・
- 広報官、走る! (A Spokesman Runs!)
自衛隊PRのために、マスコミが撮影に入り込んできた。
その自衛隊側の連絡担当が、広報室所属一等海尉である政屋征夫であった。
そしてマスコミ側の連絡担当が、ADの鹿野汐里。
ディレクターは、気に入らないことは全てADのせいにして
難癖をつける・・・
- 青い衝撃 (Blue Impulse)
元航空自衛隊工作班の相田公恵。
彼女の夫、鉱司は「ブルーインパルス」のパイロットである。
そして彼らは、もてるのである・・・
- 秘め事 (Intimate Secret)
UH60JAのパイロット、手島二尉には、言い出せない秘密があった。
上司の水田三佐の娘と、恋人同士になってしまったのである・・・
- ダンディ・ライオン〜またはラブコメ今昔イマドキ編 (Dandy Lion)
隊内紙「あづま」の写真を撮っている吉敷一馬一曹。
彼の写真が気になり、ひきつけられていったのが、矢部千尋二等陸尉であった。
しかし彼女の想いは、驚いた彼によってはねつけられてしまう・・・
クジラの彼
角川書店 (2007.1.31)
自衛隊&恋愛を考えると、こんな話が出来ました〜という感じの短編集。
6作品が収められています。
- クジラの彼
中峯聡子の彼氏は、海上自衛隊の潜水艦乗り。
一度航海(?)に出てしまうと、今度いつ戻ってくるか分からない・・・
- ロールアウト
航空設計士として三津菱重工に勤める宮田絵理。
自衛隊から発注した新型航空機の、コンパートメント部を
担当することになった・・・
- 国防レンアイ
同期の女性自衛官(WAC)から(呑み等に)呼び出されると、
仕方なくお供する伸下雅史・・・
- 有能な彼女
海上自衛隊の潜水艦乗り・夏木大和の彼女は、
彼を追って防衛庁技官になった森生望。
彼女は、とても有能な人材として、将来有望視されている・・・
- 脱柵エレジー
深夜、皆が寝静まった頃、暗闇に紛れて恋人に会いに出掛けようとする
自衛隊員・・・
- ファイターパイロットの君
航空自衛隊のファイターパイロットである光稀は、5歳になる娘・茜の
誕生日パーティーに、何とか間に合うように急ぐ・・・
別冊図書館戦争I
メディアワークス (2008.4.10)
『図書館戦争』の別巻というか別冊、その1。
主人公である堂上篤及び笠原郁の、本編の補足的な比較的小さな日常の事件。
なので、良化法関連のストライク的な話は出てきません。
- 一、「明日はときどき血の雨が降るでしょう」
ごみ箱の中に、図書館蔵書である事を示すバーコードシールが切って
捨てられていた・・・
- 二、「一番欲しいものは何ですか?」
開館時刻から閉館時刻まで、酔っ払ったまま入り込んで来る人がいた・・・
- 三、「触りたい・触られたい二月」
届いた複数の宅配荷物から、大量の催涙弾が爆発した。
一応みんな避難したと思っていたら、
中にまだ小学生が残っているという・・・
- 四、「こらえる声」
幼稚園児が、図書館で一人、かくれんぼするようになった。
そのうちに彼は、おやつを見つかりにくい場所に隠し始めた・・・
- 五、「シアワセになりましょう」
良化法に指定されている差別用語を一切使わず、差別的な意味合いの文章を
書き綴る木島ジンという作家が出てきた・・・
海の底
メディアワークス (2005.6.30)
自衛隊三部作の海上自衛隊編。
米軍横須賀基地が市民に開放される春の桜祭り。
それが始まって間もなく、やつらが侵入してきた・・・巨大なザリガニ。
海を覆い尽くしながら上陸してくる巨大な赤い甲殻類は、
人を捕まえて食べ始めた!
人びとはパニックになり、逃げ惑う。
そんな中、近所で集まって桜祭りにやってきていた子供達が、海上自衛隊の
誇る潜水艦『きりしお』の実習幹部・夏木大和三尉と冬原晴臣三尉に
助けられた。
しかし逃げ込んだのは、潜水艦『きりしお』の中であった・・・
- 一日目、午前。
- 一日目、午後。
- 二日目。
- 三日目。
- 四日目。
- 五日目。
- 最終日。−−−そして、
空の中
メディアワークス (2004.11.20)
200X年1月7日、YS11以来の国産輸送機開発プロジェクトが完成させた試験機
「スワローテイル」は、2万メートルの高度に達すると同時に爆発炎上した。
機長は白川豊、副操縦士は大村義彦。白川は、前日の夜、高校生になる娘、
真帆と些細な事で喧嘩をしていた。。。
200X年2月12日、航空自衛隊岐阜基地を飛び立ったF15Jの二機編隊。
一機は隊長の斉木敏郎三佐、残りの一機は武田光稀三尉。
彼らは、2万メートルへと急上昇していたが、光稀はレーダー画面が
瞬いたのを見逃さず、本能で回避した。その後頭上で、爆発音が響いた。
斉木三佐には離れて暮らす高校生の息子がおり、飛行を伝えていた。。。
- プロローグ 早春
- 第1章 子供たちは秘密を拾い、
- 第2章 大人たちは秘密を探し、
- 第3章 秘密は高度二万に潜む。
- 第4章 人々はそれを裏切って、
- 第5章 子供は戻れぬ道を進み、
- 第6章 誰も彼もが未来を惑う。
- 第7章 渾沌は不意に訪れるも、
- 第8章 秩序の戻る兆しはそこ、
- 第9章 最後に救われるのは誰か。
- エピローグ 盛夏
塩の街
メディアワークス (2007.6.30)・・・メディアワークス (2004.2)
ある日突然、空から降ってきた巨大な塩のかたまり。
その後、塩害と呼ばれる被害が拡がっていく。
人がだんだんと、塩の塊に変わっていくのだ。
そんな奇病が流行る中、秋庭という元自衛官と、真奈という女子高校生とが
一緒にくらし始めた。。。
○ 塩の街
- Scene-1 街中に立ち並び風化していく塩の柱は、もはや何の変哲もないた
だの景色だ。
- Scene-2 それでやr直させてやるって言ったんじゃねえのかよ。
- Scene-3 この世に生きる喜び そして悲しみのことを
- インターミッション −幕間−
- Scene-4 その機会に無心でいられる時期はもう過ぎた。
- Scene-5 変わらない明日が来るなんて、もう世界は約束してくれないのを
知っていたのに。
- Scene-6 君たちの恋は君たちを救う。
○ 塩の街、その後
- 塩の街 debriefing 旅のはじまり
- 塩の街 briefing 世界が変わる前と後
- 塩の街 debriefing 浅き夢みし
- 塩の街 debriefing 旅の終わり
図書館革命
メディアワークス (2007.11.30)
『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』と続く図書館戦争シリーズの
続巻かつ最終巻。
正化34年1月、福井県の敦賀原子力発電所が、深夜に大襲撃を受け、
ヘリ二機が三号及び四号発電機に突っこんでいた。
そして同時に、二号発電機が襲われ、制御室を占拠されそうになったが、
全ての実行犯は服毒自殺して事件は収束した。
その後このテロ事件では、作家の当麻蔵人の作品『原発危機』を犯人グループが
手本にしたのではないかという疑いが上がり、当麻がメディア良化委員会に
拉致されようとした。
寸でのところで出版社の折口が救い出し、関東図書基地内へと逃げ込んできた・・・
阪神電車
幻冬舎 (2008.1.??)
阪急電車の今津線。宝塚と西宮北口とを結ぶ鉄道。
(本当は、短いしっぽが付いている)
途中6駅を含めた合計8駅及びその中間で繰り広げられる、
主に恋にまつわるエピソード短編集。
宝塚駅から出発して西宮北口駅まで。
そして6ヵ月余り後に、西宮北口駅から宝塚駅まで戻って話は終わる・・・
レインツリーの国
新潮社 (2006.9.30)
『図書館内乱』(『図書館○○』シリーズの第2弾)とのコラボレーション作品。
小学生の頃に『フェアリーゲーム』を読み、そのラストに衝撃を受け、
しかし誰ともその話を出来なかった向坂伸行。
社会人になって三年目のある日、ふと思いついて、インターネットで
そのタイトルを検索してみた。
そして、その本の感想を載せているサイト『レインツリーの国』を見つけた。
そのサイトの運営者であるひとみさんに、自分の考えと同じ部分、
それと同時に微妙に異なる部分を見つけた伸行は、伸という名前で
メールを送ってみた。返事なんて期待していなかったのに。
でも、次の日には返事が返ってきた・・・
図書館危機
メディアワークス (2007.3.5)
『図書館戦争』『図書館内乱』の続巻。
「王子様」の正体を知ってしまった笠原郁。
小牧二正にうまくやってもらいながら(?)、なんとか毎日を過ごす。
そして昇進試験が行われ、郁は筆記に、そして同期の手塚光は実技に
てこずる。
同じ同期の柴崎麻子は、どちらも余裕なのだが・・・
一方、『週刊新世相』を出す世相社では、新進気鋭の俳優である
香坂大地の特集を組んでムック本を作製しようとしていた。
記者である折口マキは、アシスタントを連れて、取材に行った・・・
さらに茨城県立図書館では、近代美術館で選ばれた作品を展示する
美術県展を開催すると言う。
その警備に、特殊部隊から応援に行くことになった・・・
図書館内乱
メディアワークス (2006.9.30)
『図書館戦争』の続巻。
情報歴史資料館の攻防戦を無事にこなした関東図書隊所属図書特殊部隊。
彼らの前に立ち塞がろうとするのは、外部の敵であるメディア良化委員会
だけではなく、組織内部にもたくさんいるのであった。
まず第一は、笠原郁一等図書士。
本当の身分を知らせないままにしている彼女の両親が、図書館を見学に
来るという・・・
そして次に、小牧幹久二等図書正。
彼には、難聴者である近所の幼なじみ(?)の中澤毬江がいたが、
彼女をだしにして、良化査問会へと出頭を求めてきた・・・
さらに、図書館内外を問わず情報通の柴崎麻子一等図書士に、善意の利用者を
装って、朝比奈光流という男が近づいてきた・・・
そして、手塚光一等図書士には、ほとんど絶縁状態の兄の慧から誘いの手が・・・
最後には、郁が図書館内の査問会から呼び出しを食らった・・・
図書館戦争
メディアワークス (2006.3.5)
公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる「メディア良化法」、
これに対抗する手段として成立した「図書館の自由法」。
この両法律が施行されて30年が経過した正化31年、メディア良化法を
根拠としたメディア良化委員会と図書館とは、戦闘を交える程に
対立した関係になっていた。
そんな中、高校3年の時にメディア良化委員会に襲撃された店にいたところを
正義の味方として救ってくれた図書隊員にあこがれ、笠原郁は図書館の防衛員を
志願して面接を受け、見事パスした。
そして今、鬼教官の堂上篤二等図書正にしごかれている・・・
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