北村薫

1949年、埼玉県生まれ。ワセダ・ミステリ・クラブ出身。 高校の先生をしながらミステリーを書いていた。


空飛ぶ馬
創元推理文庫 (1994.4.1)・・・東京創元社 (1989.3)


夜の蝉
創元推理文庫 (1996.2.16)・・・東京創元社 (1990.1)


秋の花
創元推理文庫 (1997.2.21)・・・東京創元社 (1991.2)

今年は、私の母校の高校では文化祭はしない。 事故で、生徒の一人が校舎の屋上から墜落死したから。 その彼女、津田真理子は、小学校に上がる前から和泉利恵と親友だった。 事件後の和泉さんは、さすがにショックが大きかったのだろう、 最近は登校もしていないらしい。 3年違いだから、同じ学校に通ったのは小学生のときだけだけど、 私は近所の二人を良く知っていた。
そんな時、私の家のポストに、教科書のコピーが投げ入れられていた・・・


六の宮の姫君
創元推理文庫 (1999.6.25)・・・東京創元社 (1992.4)

みさき書房でアルバイトを始めた私。 田崎先生の全集を出すことになって、その資料集めやコピーがその内容だ。 卒論のテーマも、芥川に決まってきた。 そんなある日、田崎先生が出版社にやってきた。彼は芥川氏に直接あった事が あると言う。 そこで話を伺ってみると、芥川氏は『六の宮の姫君』に触れて、 「あれは玉突きだね。・・・いや、というよりはキャッチボールだ」 という謎めいた言葉をおっしゃったと言う。 この日から、私のこの謎解きが始まった・・・


謎物語
中公文庫 (1999.5.18)・・・中央公論社 (1996.5.7)

ミステリー、特に本格物と呼ばれるものについて、その定義からはじめ、 手品等の謎との関連、トリックの新しさとその使いまわし、 そこから生まれる独自性、そしてそれぞれの読者による解釈まで、 思うところをざっくばらんに書き綴った本。
たくさんの文章の引用がしてあって、その原作を読んでみたいと思うものも多いです。


覆面作家は二人いる
角川文庫 (1997.11.25)・・・角川書店 (1991.11)


覆面作家の愛の歌
角川文庫 (1998.5.25)・・・角川書店 (1995.9)


冬のオペラ
中央公論社 (1993.9.20)


覆面作家の夢の家
角川文庫 (1999.10.25)・・・角川書店 (1997.1)


月の砂漠をさばさばと
新潮社 (1999.8.25)


スキップ
新潮社 (1995.8.20)

文化祭の日、雨で後半が中止になり、家に帰ってうたた寝をした一ノ瀬真理子。 眠りから覚めてみたら、そこは25年後の世界だった・・・
ここでは、主人、そして子供までいる・・・ 戸惑いつつも、新しい世界で生きていくことになった。。。


盤上の敵
講談社 (1999.9.10)

働いていた工場で強盗を働き、逃走途中に鴨猟に行く途中の人の 持っていた散弾銃を盗んで、私の家に立てこもった犯人。 私は、この犯人を逃げ出させる手伝いをすることにした。 それには、深い訳があったのだ・・・


水に眠る
文芸春秋 (1997.10.10)・・・文芸春秋 (1994.10)


ターン
新潮社 (1997.8.30)

版画をしながら、それだけでは食べていけないので美術教室を手伝っている森真希。 ある日、車の運転中に交通事故を起こしてしまう。 気がつくと、自宅の二階の部屋でうたた寝をしていた。 ところが、まわりには誰もいない、、、そして、午後3時17分前後になると、 時の軸がターンして戻ってしまい、同じく自宅の二階の部屋でうたた寝を しているという毎日が続くようになった・・・


リセット
新潮社 (2001.1.20)

水原真澄は、小学生のときに東京から神戸へ引っ越してきた。 彼女の最初の記憶は、流れ星。。。 そう、約33年に一度、大量に見られるという獅子座の流星群。 女学校へ通い始めて3年目、近くの飛行艇工場で働いていたが、 やがてそこも爆撃されてしまい、密かに想っていた人も死んでしまった・・・


朝霧
創元社 (1998.4.20)


謎のギャラリー 名作博本館
新潮文庫 (2002.2.1)・・・マガジンハウス (1998.7)『謎のギャラリー』加筆訂正版

古今東西の小説について、女性編集者との対談という形を取りながら紹介していく。 非常にたくさんの作品が紹介されており、一部は「謎の部屋」「こわい部屋」 「愛の部屋」という別冊に収録してある。


謎のギャラリー −−謎の部屋−−
新潮文庫 (2002.2.1)・・・マガジンハウス (1998.7) 『謎のギャラリー』等加筆訂正


謎のギャラリー −−こわい部屋−−
新潮文庫 (2002.3.1)・・・マガジンハウス (1998.7) 『謎のギャラリー』等加筆訂正


謎のギャラリー −−愛の部屋−−
新潮文庫 (2002.3.1)・・・マガジンハウス (1998.7) 『謎のギャラリー』等加筆訂正


街の灯
文藝春秋 (2003.1.30)


語り女たち
新潮社 (2004.4.15)


ニッポン硬貨の謎
東京創元社 (2005.6.30)

ミステリ作家エラリー・クイーンが来日した時、日本では連続殺人事件が 起こっていた。 ファンとの対話等で日程をこなしていたクイーンであったが、どうしても この事件が気にかかり、予定を延長して解決まで日本に留まることにしようと思った。 若手ミステリファンとの対話の中で、大学のミステリ研究会に所属する 小町奈々子は、クイーンの作品論を披露し、彼に慕われることとなり、 次の日から折にふれて行動を共にすることになった。 その頃奈々子は、バイト先の書店で、五十円玉二十枚を千円札に両替してくれる ように頼む謎の男に遭遇していた・・・


紙魚家崩壊
講談社 (2006.3.20)

帯には、「優美なたくらみにみちた九つの謎」とありますが、 関連性が今一つ不明なミステリー短編集。


ひとがた流し
朝日新聞社 (2006.7.30)

女性アナウンサーのトムさんこと石川千波、作家の水沢牧子、そして 写真家、日高類の夫人である日高美々は、学生時代からの親友である。 高校・大学時代に出会い、それぞれの事情で離れ離れになったものの、 大人になってからまた近所になり、いまだに親しくしている。 千波は未婚、牧子は離婚歴あり、さらに美々は二度目の結婚をしている。 牧子には高校三年のさき、美々には大学二年の玲という娘がそれぞれいる。 そして、さきちゃんが見つけた中国人歌手のライブに、類を除く5人が 揃って行くことになった・・・


玻璃の天
文藝春秋 (2007.4.15)

ベッキーさんシリーズ第二弾。 何と、ベッキーさんの正体が明らかに!
昭和初期、陸軍の名物男だった祖父、財界の一翼を担う父をもつ 花村家の娘である私は、ベッキーさんこと別宮みつ子の運転する車で 学校へ通っている。 そんな私の元へと舞い込んでくる謎を、ベッキーさんは次々と解き明かす・・・


1950年のバックトス
新潮社 (2007.8.20)

1995年から2007年までに、あちこちに発表された作品を集めた短編集。


野球の国のアリス
講談社 (2008.8.3)

ミステリーランドの第14回配本。英語のタイトルは、"Alice's adventures in the baseball land"。 これは、小説家のわたしが、野球の大好きな女の子アリスから聞いた話です。彼女はある日、宇佐木(うさぎ)さんを追って時計屋の店先の鏡を通って、裏の世界へと旅立って行きました。そしてそこで・・・



戻る