幸田真音

1951年、滋賀県八日市市生まれ。京都女子大学卒業。本名、澤登久子。


回避
講談社 (1995.9.18)

東京大手町の東洋銀行で為替ディーラーのアシスタントとして働いていた 岡田隆之は、最近、あらゆる市場を騒がせているヘッジファンドである Dファンドに刺激を受けて、市場間のひずみに着目した裁定取引を勉強していた。 上司のチーフ・ディーラーである佐藤信男の口添えもあって、 小さいながらも自分のポジションを取れるようになり、勉強の成果を試していた。
そんな時、ヘッド・ハンティングの会社から声をかけられ、移っていった先は、 噂のDファンドであった。 そこには想像を超える設備と人材が揃っていた。 そしてそのボスは、華奢な身体つきながら強い目の光を持った日本人女性、 高城智子であった。
そんなある日、智子から、Dファンドが一丸となって一つの大勝負に出る という計画がディーラーたちに示された・・・


日本国債(上)
講談社 (2000.11.15)

ファースト・フレデリック証券の朝倉多希は、長い間アシスタントとして 働いてきたが、チーフ・トレーダーの野田善則の強いすすめで、 日本国債のトレーダーになった。 ところが、まだ仕事を覚えつつあった約1ヵ月後、野田の乗ったタクシーが 交通事故にあい、意識不明の重体になってしまった。 その後チーフ・トレーダーとなった古賀公久は、穏やかな相場展開を予想し、 その次の国債入札を、多希にまかせることにした。 ところがその入札で、10年物日本国債の未達という前代未聞の出来事が 発生してしまった・・・


日本国債(下)
講談社 (2000.11.15)

国債未達の背景には、尾張証券の久保井の運営するホームページ、 そしてそこで形成された「牛熊クラブ」とチャットシステムがあった。 そして野田の事件も、その引き金になったという事実を、多希は知った。 しかし、その裏には、さらに多くの人々が関係していたのである・・・



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