宮部みゆき

1960年、東京生まれ。東京都立隅田川高校卒業。 その後、法律事務所に勤めながら小説の勉強をする。


我らが隣人の犯罪
文藝春秋 (1990.1.30)


東京殺人暮色
光文社 (1990.4.25)

刑事である八木沢道雄の一人息子の順(13)は、お手伝いのハナから 町内に流れる殺人の噂を聞いた。 丁度その頃、バラバラ殺人の遺体の一部が荒川を流れてきて、、、
事件を担当する父とは別に、その噂を確かめようとして一軒家を 調べ始め、事件に巻き込まれていく。。。

残酷なことや人の嫌がることを平気でする人は、想像力がないのでしょう。。。


レベル7
新潮文庫 (1993.9.25)・・・新潮社 (1990.9)

記憶喪失になってしまった男女二人。腕には「レベル7」の文字が。
一方、「レベル7まで行ったら戻れない・・・」という言葉を残して 失踪した女子高生みさお。
二つの情景が同時進行していくように交互に描かれていくが、それが最後に 一つになって。。。
1982年2月のホテル・ニュージャパンの火災、1984年3月の精神病院・ 報徳会宇都宮病院リンチ致死事件という二つの事件が下敷になっている作品。

緊迫の四日間!・・・そう、たった四日間の出来事なのですよね。 一ヵ月ぐらいの出来事かと錯覚してしまっていたのでした (大汗)


龍は眠る
出版芸術社 (1991.2.22)

日本推理作家協会賞長篇部門受賞
雑誌記者である高坂昭吾は、ある台風直撃の最中、細い道を車で走っていた。 突然目の前に現れた人影。。。それは高校生の稲村慎司であった。 ただし彼は、人の心を読むことの出来る超能力少年であった。
彼を乗せてしばらく進むと、蓋の外れたマンホールが・・・ そこに近所の幼い幼稚園児が落ちたらしい・・・ 一体誰がこんな事をしたのか???


返事はいらない
新潮文庫 (1994.12.1)・・・実業之日本社 (1991.10)
『ドルネシアにようこそ』これよかったです。詳しくは書きませんが (笑)


今夜は眠れない
角川文庫 (2002.5.25)・・・中公文庫 (1998.11)・・・中央公論社 (1992.2)

現在中学一年の緒方雅男。両親と三人暮らしの平凡な家庭であったが、 ある日突然、世界がひっくり返ってしまった。 ある人物が、母に五億円もの大金を遺贈したのだった。。。 数々の事件に巻き込まれ、親友の島崎君とともに真相解明の調査に乗りだす。


スナーク狩り
光文社文庫 (1997.6.20)・・・光文社カッパ・ノベルズ (1992.6)

織口邦男の勤める釣具店に鉛板を買いにきた関沼慶子。 それを見た織口は、ある計画を思い付く。 そのためには、慶子の持つ散弾銃を盗み出さなければならない・・・
一方慶子は、元恋人国分慎介の結婚式に散弾銃を持って表われた。 目の前で自殺してやるために。 だが直前に、慎介の妹の範子に止められた。 そして・・・

すごいです。迫力あります。 ただ最後の銃撃戦のあたり、ちょっと人物関係が分かりにくくて 何度も読み返してしまいました。


火車
双葉社 (1992.7.15)

山本周五郎賞受賞
遠縁の青年から、いなくなった婚約者を捜し出して欲しいと依頼された 休職中の刑事。 少し調べ始めてみると、彼女には昔、自己破産をした形跡があった。 彼女の真の姿は??? 最後にあらわれる女性の口から語られる話は、どのようなものなのだろうか???


震える岩 霊験お初捕物控
講談社文庫 (1997.9.15)・・・新人物往来社 (1993.9)

人には見えないものが見え、人には聞こえないものが聞こえるというお初。 南町奉行に命じられ、古沢右京之介と共に死人憑きを調べはじめる。 震える岩、そして百年前に起きた赤穂浪士の討ち入り・・・その真相は・・・


淋しい狩人
新潮文庫 (1997.2.1)・・・新潮社 (1993.10)

東京下町の荒川土手下にある共同ビル一階の田辺書店。 店主のイワさんとその孫稔が切り盛りするこの古書店を舞台に、 さまざまな事件が巻き起こる。。。


夢にも思わない
中公文庫 (1999.5.3)・・・中央公論社 C★NOVELS (1997.10)・・・中央公論社 (1995.5?)

親友島崎君シリーズ第二弾
虫聞きの会で殺人事件。。。殺されたのは同級生のクドウさんの従姉。 彼女は少女売春組織との関係が噂され、大好きなクドウさんは沈みがち。 真相を究明すべく、親友の島崎君とともに調査を開始する。

パラパラ漫画(文庫本だけ?)が良い感じです (笑)


鳩笛草
光文社 (1995.9.25)
クロスファイアへと続く『燔祭』の方が有名かもしれないけど、 私としては、この3篇の中では『鳩笛草』が一番のお気に入り (笑)


クロスファイア
光文社 (1998.10.30)

鳩笛草の燔祭の続篇
念力放火能力(パイロキネシス)者である青木淳子は、 あの事件の後、東京郊外へと移り住んでいた。 どうしようもなく湧き上がってくるパイロキネシスを放出するため、真夜中に 近所の廃工場の大きな水溜まりでそのパイロキネシスを放出していた。
ある日、いつも通りその廃工場でパイロキネシスを放出しようとした時、 ある少年グループが、一人の男性をその水溜まりへと捨てて行こうとしていた。 それは阻止したものの、その男性は拳銃で撃たれ、死んでしまった。。。 彼らを追い、追いつめた淳子・・・ 実はその裏で、ガーディアンという謎の自警組織が動いていた・・・


模倣犯
小学館 (2001.4.20)

東京の大川公園のゴミ箱の中から、女性の右腕から先だけの死体が見つかった。 見つけたのは近所に住む男子高校生塚田真一と女子高校生水野久美。 事件は、連続女性殺人事件へと発展していく・・・
犯人、犯人の家族、被害者家族、警察と、いろいろな人の視点で 事件が描かれていく。

すごいです。 事件に関連する人々の感情の移り変わり、非常に参考になりました。。。 って言っても、実際には参考になるような自体には絶対に巻き込まれたく ないのですが。。。 ただ、最後の最後でのピースの行動や発言は、ちょっと・・・と思う部分が ありました。 あちこちの感想文等を読んでいると、このあたりは、人によって感じ方も 大分違うようですが。。。


パーフェクト・ブルー
東京創元社 (1989.2.25)

「高校生の息子進也を連れ戻してきて欲しい」という依頼を受けた 蓮見探偵事務所の加代子調査員は、元警察犬のマサを連れて、 「ラ・シーナ」へ出向き、進也と共に帰ろうとした。 その途中、高校野球の天才ピッチャーである克彦に関する事件を 調べるために現場を見に寄り道したところ、克彦が焼殺される 現場に出くわしてしまった。。。 加代子は、所長とマサ、それに進也と共に、事件を調べ始めるが・・・

パーフェクト・ブルー・・・結構良い印象を持っていた言葉なのに、 なんだかなぁ...って感じになってしまった。。。


本所深川ふしぎ草紙
新人物往来社 (1991.4.5)

第13回吉川英治文学新人賞受賞
本所深川の七不思議に関連した事件を、茂七親分が中心になって解決していく。


蒲生邸事件
毎日新聞社 (1996.10.10)

日本SF大賞受賞
予備校の受験に来ていた尾崎孝史。 二泊目の夜、泊まっていたホテルが火災に・・・ その彼を助け出してくれたのは、いつも暗い影を背負ったような男、 平田次郎であった。 助け出された先は・・・

タイムトラベラーには、歴史は変えることは出来ない。 歴史的事実を変えることが出来るだけ。まがいものの神に過ぎない・・・


初ものがたり
PHP研究所 (1995.7.20)

「小説歴史街道」1994年2月号、5月号、8月号、11月号、1995年2月号、5月号
本所深川の岡っ引きである茂七親分と、その下っ引き糸吉と権三。 彼らが中心となって、「初もの」に関する事件を解決していく。 それぞれの話は一応完結しているが、全体を渡って、やくざ者の巣窟の梶屋 の勝蔵、富岡橋のたもとの屋台稲荷寿司屋の親父等がうまく出てきている。
「糸吉の恋」は、愛蔵版のみに掲載されています。


理由
朝日新聞社 (1998.6.1)

直木賞受賞
ある嵐の夜、ヴァンダール千住北ニューシティで人が墜落死した。 そして、その2025号室には3人の他殺死体があった。 住民として登録してあるのは小糸という一家。 ところが、彼らは生きているという... そして、その見つかった被害者達は、全てが赤の他人だった・・・


ステップファザー・ステップ
講談社 (1993.3.25)

小説現代1991年2月号、5月号、8月号、11月号、1992年2月号、5月号、8月号


かまいたち
新人物往来社 (1992.1.30)


とり残されて
文芸春秋 (1992.9.25)


天狗風 霊験お初捕物控2
新人物往来社 (1997.11.15)

江戸深川山本町の下駄屋の一人娘おあきが、父政吉の目の前で突然姿を消した。 おあきは半月後には嫁に行く身であり、幸せの絶頂で自ら身を隠す理由はない。 政吉の話では、神隠しにあったように突然見えなくなったのだと言う。 お初はこの探策を、お奉行様から直接依頼される。 そうこうしているうちに、またもや娘が神隠しにあう。。。元大工町の八百屋の 長野屋の長女、お津であった。 お初は、自らの探策及び話の出来る猫『鉄』を通じ、この神隠しの背後には 天狗と呼ばれる化け物が存在することを知る。。。


心とろかすような マサの事件簿
東京創元社 (1997.11.28)


魔術はささやく
新潮社 (1989.12.10)

第2回日本推理サスペンス大賞受賞
挙式目前に、マンションから飛び降り自殺した加藤文恵。 地下鉄のホームに飛び込み自殺をした三田敦子。 そして、深夜の交差点に飛び出し、行きあわせたタクシーに飛び込んだ菅野洋子。 彼女達は、全く関係ないと思われていたが、実は繋がりがあった。 そしてもう一人、この仲間に加わるべき女性、高木和子がいた。 その不幸なタクシーの運転手、浅野大造の所に養子としてやってきていた日下守。 彼の父親は12年前、公金を横領し、家を出て行ったまま戻ってこなかった。。。


幻色江戸ごよみ
新人物往来社 (1994.7.20)


長い長い殺人
光文社 (1992.9.15)

刑事・強請屋(ゆすりや)・少年・探偵・目撃者・死者・旧友・証人・部下・ 犯人という10人の財布。 彼らの目から見た事件の様子が記されている。
愛人関係にある森本隆一と森元法子。彼らの結婚相手が、生命保険をかけられて 次々と死亡した。森本には以前に一度結婚歴があり、その相手も殺されていた。 保険金詐欺だと目をつけた、森本の行きつけのスナックのホステス、葛西路子は、 強請ったと思ったら殺されてしまった。 二人のアリバイは、初めはあいまいだったが、そのうちに目撃者が現れ、 潔白が証明されてしまった。。。 初めはマスコミから犯人として騒がれていた二人は、一躍時の人となる。 真の犯人は一体・・・


地下街の雨
集英社 (1994.4.25)


ぼんくら
講談社 (2000.4.20)

深川北町にある湊屋宗右衛門の鉄瓶長屋。そこの八百富の太助が殺された。 娘のお露は、殺し屋の仕業だと言うが、どうやら裏があるらしい。 差配人の久兵衛は、自分が狙われたためだと言い残して、姿を消した。 新しい差配人は、佐吉という27歳の青年だった。差配人としては若すぎる。
そうこうしているうちに、桶職人の権吉は博打うちがこうじて、娘のお律を 借金のかたに入れてしまったらしい。
ある日、この長屋を見まわっていた南町奉行同心の平四郎に、子供が 飛びこんできた。 この子は調べてみると、通い番頭をしている善次郎の子供だと分かった。 名を長助と言う。ただし、善次郎は既に所帯を持っていた。
またその頃、おくめという女郎あがりの女が長屋に移り住むことになった。
さらに、八助という男とその家族が、壷を拝むという信心にかぶれてしまったという。 この家族につれられて、あと数家族も信心にかぶれてしまい、そしてある日、 これらの住人が一斉にいなくなってしまった。
このように、次から次へと事件が起こり、住人が減っていく長屋。 その裏にはどんな企みが隠されていたのか。。。


あかんべえ
PHP研究所 (2002.3.29)

本所相生町の高田屋は、主人七兵衛の営む賄い屋である。 妻のおさき、若い太一郎を初めとする包丁人らによって大変繁盛していた。 太一郎の妻は多恵。彼らの間には、男の子が二人生まれたが、二人とも あっけなく逝ってしまった。その後に生まれたのがりんである。 彼女も、12歳の春、高熱で倒れた。 丁度、太一郎ら一家が七兵衛の意志をついで料理屋を出す準備の最中であった。 彼女は、まさに三途の川を渡りかけているところだった・・・
何とか一命を止めたおりんは、、、お化けさまが見えるようになっていた・・・


人質カノン
文藝春秋 (1996.1.30)


堪忍箱
新人物往来社 (1996.10.30)


あやし 〜怪〜
角川書店 (2000.7.30)


ブレイブ・ストーリー(上・下)
角川書店 (2003.3.10)

普通の、テレビゲーム好きの小学五年生の三谷亘。 ある日、彼の両親が離婚することに... その運命を変えようと、幻界(ヴィジョン)へと旅立つ・・・
だが、本当に変えるべきものは、運命ではなく自分の○だった・・・


R.P.G.
集英社文庫 (2001.8.25)

四月二十七日の夜、渋谷区新倉町の住宅地の一画、三棟の建て売り住宅の 建設現場で、一人の男が殺された。所田良介、48歳。 捜査が進むうちに、三日前に発生したカラオケボックスでのアルバイト、 今井直子の殺人事件との関連が出てきて、合同捜査体制に移った。 一方で所田は、ネットの世界で仮想の家族を作っていた。 それは、擬似家族であったが・・・


チチンプイプイ
文藝春秋 (2000.4.20)
共著:室井滋


ドリームバスター
徳間書店 (2001.11.30)

16歳のシェンと師匠のマエストロの二人は、テーラでの実験「ナイトメーア」 の際に逃げ出した、凶悪犯の意識体を追うドリームバスターである。


ドリームバスター2
徳間書店 (2003.3.31)


平成お徒歩日記
新潮社 (1998.6.30)

宮部みゆきさんが、勉強のため、そして病気の治療のためにあちこち 歩きまわった旅の日記。 彼女の時代物によく出てくる地名等(富岡八幡宮とか回向院とか)について、 身近に感じられるようになるエッセイ。 機会があれば、後をたどって歩いてみたくなります。


ぱんぷくりん(鶴之巻・亀之巻)
PHP研究所 (2004.6.18)
昔話的なものを題材にした絵本。イラストは黒鉄ヒロシさん。


誰か
実業之日本社 (2003.11.25)

8月15日、今多コンツェルンの会長のお抱え運転手であった梶田信夫が死んだ。 歩道にいる所を、自転車でひき逃げされたらしい。 梶田の娘の聡美・梨子の二人が、父親の本を出してマスコミに訴えたいと 言っているらしく、今多コンツェルンのグループ広報室所属で、娘婿の私の所へ、 その編集を手伝ってやってくれないかと依頼がきた・・・


日暮らし(上・下)
講談社 (2005.1.1)
やっと、鉄瓶長屋の事件が決着ついたと思っていたら、隠れ住んでいた 葵が殺されたと言う。 しかも、下手人として捕えられているのは息子の佐吉! 湊屋総右衛門のはからいで表沙汰にはならなかったものの、今一つ納得の いかない井筒平四郎。 佐吉の話を聞き、何かの間違いだと信じ、弓之助やおでこ、政五郎らの手を 借りながら、真実へと迫る・・・


ICO−霧の城−
講談社 (2004.6.15)

トクサ村では、角のある子供が生まれたら、両親とは引き離して育て、 その子が13歳になったら生贄(ニエ)として『霧の城』へと連れて行かれる という習慣があった。 そして今回もまた、ICO(イコ)という少年が、生贄になった・・・


孤宿の人(上・下)
新人物往来社 (2005.6.21)

四国の讃岐の国、丸海藩。 金比羅大権現様のお社の近くにあり、最近は紅貝染めで少しずつ 経済状態も良くなりつつあったこの藩は、幕府の命令で罪人を一人、 流人として預かることになった。 船井加賀守守利という名前である・・・


ドリームバスター3
徳間書店 (2006.3.31)


宮部みゆきの江戸レシピ
ぴあ (2006.3.31)

『あかんべえ』や『ぼんくら』等の宮部さんの歴史小説中に出てくる 料理を実際に再現してみたものを、写真と解説付きで紹介。 最後に、宮部さんと料理人の福田さんとの対話も収録されています。


名もなき毒
幻冬舎 (2006.8.25)

愛犬シロを連れ、いつもの通りのコースを散歩していた67歳の古屋明俊。 散歩の折り返し点であるコンビニで紙パックのウーロン茶を買い、 途中で飲んだ。。。途端、苦しみ出し、救急車の到着する前に息を引き取った・・・ 今多コンツェルン・グループの会長の娘の婿であり、グループ内の 社内報「あおぞら」を編集するグループ広報室に勤める杉村三郎。 ずっとアルバイトで来ていて手伝ってくれていた女子大生の椎名さんが 学業の都合で辞めた後、新たに採用された原田いずみさんは、 面接では優秀だと思えたものの、実際に働き出してみるとそうでもなかった・・・


ドリームバスター4
徳間書店 (2007.5.31)

時間鉱山 Part 2 (Time mine) と、エピローグ−帰還− (Epilogue) シェンの友人マッキーが、行方不明だという。 ドレクスラー博士によると、それは通常の「場」ではなく、 謎の「場」、「時間鉱山」であるという。 そこへ、マエストロトともにマッキーを救出しに行ったシェンは、 そこで11歳のヒロム、28歳のキエとユキオと出会う。 彼らは共に、時間鉱山の鍵を握る城壁へ向かう。 ところが途中にある森の作業場に入り込んだところで、 キエが断崖から落下してしまった。 マエストロは、情報を得るために一旦テーラへと帰還し、 シェンはヒロム達と残ることになった・・・



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