森見登美彦
1979年、奈良県生駒市生まれ。
京都大学農学部生物機能科学学科応用生命科学コース卒業。
太陽の塔
新潮社 (2003.12.20)
休学中の京大生である森本の、京大入学以来の先輩・後輩・同級の友人たち、
そして恋人の思い出話。
そして今年のクリスマスイブ、飾磨を中心とする我々の仲間は、
四条河原町交差点で「ええじゃないか騒動」を巻き起こす・・・
有頂天家族
幻冬舎 (2007.9.25)
京都洛中には、人間、狸、狐、そして天狗たちが混ざって生きている。
その狸の一家である下鴨一家の家長、総一郎は、かつて狸界で絶大な
力を持っていたが、突然、金曜倶楽部の狸鍋になってしまって命を落とした。
残された母、長男矢一郎、次男矢二郎、四男矢四郎とともに、三男矢三郎は
暮らしていた。ただし、矢二郎は、蛙になって珍皇寺の井戸にこもって
しまっていたのだが。
そして今、狸界を騒がしているのは、次期偽右衛門の選出である。
立候補しているのは、総一郎の長男の矢一郎、そして総一郎の弟の
夷川早雲である。
そしてその狸界にいろいろちょっかいを出して、あるいは巻き込まれるのが、
鞍馬天狗の面々、かつて如意ヶ嶽薬師坊と呼ばれた赤玉先生、赤玉先生が
誘拐してきた弁天こと鈴木聡美という人間であった・・・
【新釈】走れメロス 他四篇
祥伝社 (2007.3.20)
森見氏による、古典作品の再構成(新釈)。
- 山月記
京都吉田界隈に、孤高の学生、齋藤秀太郎が住んでいた。
彼が情熱を注いだのは、文章のみである。
しかも、読み手は一人もいなかった・・・
- 藪の中
学園祭で上映された映画「屋上」。
撮影から上映まで秘密主義を通した作品であり、それによって評判を呼んだ。
もちろんそれだけではなく、監督である鵜山が、
自分の恋人の長谷川に映画中で、その元恋人の渡邊に接吻させるという
内容も問題があったのだが・・・
- 走れメロス
詭弁論部の芽野史朗は、部室が閉鎖されたと知り、その命を出した
図書館警察の長官のもとへと抗議に乗り込んだ。
しかしそこで、『美しく青きドナウ』に合わせてブリーフ一丁で
踊れと要求される。
芽野は友人を差し出し、姉の結婚式に出ると嘘をついて逃げ出したが・・・
- 桜の森の満開の下
ある四回生の春の日、齋藤秀太郎は徹夜して小説を書いた後、ふと思って
哲学の道沿いの桜を見に出掛けた。
早朝でほとんど誰もいなかったが、そこでその女に出逢った・・・
- 百物語
大学4回生の夏、語学研修に出かけていたイギリスから帰ったばかりの頃、
私はF君に誘われて、百物語という得体の知れない催しへと出向いた・・・
夜は短し歩けよ乙女
角川書店 (2005.11.30)
おともだちパンチを武器とし、二足歩行ロボットのステップを踏む
黒髪の乙女の大学生活と、彼女にあこがれ、外堀を埋め続ける男の話。
- 第一章 夜は短し歩けよ乙女
- 第二章 深海魚たち
- 第三章 御都合主義者かく語りき
- 第四章 魔風邪恋風邪
美女と竹林
光文社 (2008.8.25)
このまま作家として暮らしていけるはずがない。
行き詰まる前に、先手を打つ必要がある。
それには、多角的経営が必要!
森見登美彦の場合には、美女と竹林・・・これしかない!
という事で、同僚の鍵屋さんの家の竹林を借り受け、整備することに。
しかし、何かと忙しい森見氏が、そうそう竹林へと出かけることなど
出来るわけがない! (汗)
ということで、言い訳ばかりとも思える森見氏による竹林整備の一年半の記録。
フィクション交じりのノンフィクション...らしい... (笑)
- 登美彦氏は如何にして竹林の賢人となりしか
- ケーキと竹林
- 竹林整備初戦
- 机上の竹林
- 森見登美彦氏の弁明
- 登美彦氏、清談に耽る
- T君の話
- 登美彦氏、外堀を埋めて美女と出逢う
- 竹林は遠きに在りて想うもの
- 竹林へ立ち向かう四人の男
- 登美彦氏の夏'07
- 紳士たちの反撃
- 孟宗竹分解法講義
- 腰と竹林
- 森見登美彦(MBC最高経営責任者)今、すべてを語る(前編)
- 森見登美彦(MBC最高経営責任者)今、すべてを語る(後編)
- 大団円の発掘
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