P・D・ジェイムズ
1920年、イギリス、オックスフォード生まれ。
女には向かない職業(An Unsuitable Job for a Woman)[小泉喜美子訳]
ハヤカワ・ミステリ文庫 (1987.9.15)・・・(1972)
ある朝、コーデリア・グレイが探偵事務所にやってくると、
師匠であり相棒でもあるバーニイ・プライドが自殺していた。
彼は元々、ロンドン警視庁のアダム・ダルグリッシュ警視のもとで働いていたが、
解雇され、探偵事務所をやり始めたのだ。
そんな彼がよく口にするのは、かつての上司ダルグリッシュの活躍だった。
それをコーデリアは、バーニイを通じて教わっていたのである。
彼の死後、コーデリアはやって行ける限り探偵事務所を続けることにした。
いろいろな人に、22歳の娘には到底勤まらないと言われたが、彼女の意思は強かった。
とりあえず、事務所の中を整理していると、一人の女性が仕事を持ってやってきた。
彼女は、科学者ロナルド・カレンダー卿の研究所の秘書であった。
依頼主はロナルド氏であった。
彼女はバーニイに依頼しようとやってきたのだが、彼は自殺したと知って、
ロナルド氏に連絡を取り、とりあえずコーデリアを彼のところへと連れて行った。
ロナルド氏に会ったコーデリアは、その依頼が、彼の自殺した息子マークの
自殺理由を探る事だと聞き、依頼を受けた。
彼は、突然通っていた大学を止め、庭師として働き始めていたが、ある夜突然、
首を吊って死んでしまったと言う。
早速次の日から、コーデリアは活動を開始した・・・
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