妹尾河童
1930年、神戸生まれ。グラフィック・デザイナーを経て、現在舞台美術家。
少年H(上巻・下巻)
講談社 (1997.1.17)
洋服仕立屋の父親盛夫、クリスチャンの母親敏子、そして二歳年下の妹好子と
四人家族だった妹尾肇、すなわち少年Hは、いろいろな意味で普通の家族とは
異なる生活を送っていた。
何にでも興味を持ち、いろいろ考えこみながら成長していく様子を、家族や
友人、近所の人々とのかかわりを通して描いた作品。
遊んで過ごした小学校低学年の頃から、開戦、二中に入学、終戦、卒業、
そして就職して働き出すあたりまで。
戦争前後での人々の考え方の変わりように驚き、戦後の焼け跡の中で何も
信じられなくなって自殺しようとし、そして生きがいを見つけていく・・・
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