山崎正和
1934年、京都府生まれ。京都大学文学部哲学科卒業、京都大学大学院博士課程修了。
文明としての教育
新潮新書 (2007.12.20)
教育の原点とも言える古代ギリシャから、近代国家による現在まで
簡単に歴史を振り返り、どうして現在のような教育制度になってきたかを概観し、
それを踏まえて現在の教育のかかえる代表的な問題点について
筆者の考えを述べた本。
- 序章 荒廃のなかの教室
───私に「教育の原風景」を与えた敗戦後の満州。
- 第一章 学校教育はなぜ必要なのか
───現実は「経験」によっては学べない。
- 第二章 文明とともに
───文明と教育は武力にまさる。
- 第三章 古代ギリシャから中世へ
───教育に見るヨーロッパ文明───多様の統一。
- 第四章 ルネサンスからの歩み
───国民国家と義務教育へ。
- 第五章 鎌倉、室町、そして江戸
───日本の文明は、アジアでなく、じつはヨーロッパと共通している。
- 第六章 近代国家の成立に伴って
───世界文明の統一の趨勢のもとで。
- 第七章 統治とサービス
───現代の教育機関は社会から過剰にサービスを求められてはいないか。
- 第八章 国語、道徳、歴史
───内面的な倫理意識に踏み込む「道徳教育」は教室になじまない。
- 終章 明日に向けて
───教育の限界を認め、「驕りなき教育」をめざさなければならない。
- あとがき
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