養老孟司
1937年、神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学医学部卒業。
バカの壁
新潮新書 (2003.4.10)
著者の独白を本にしたもの。
戦後の都市化の結果、日本人は急激に一神教あるいは一元論的な思考方法に
変わってきている。
その結果、まわりの他人との間に「バカの壁」が立ちはだかり、
お互いの話が通じなくなってしまっている。
そうではなく、日本古来の多信教的思考がもっと見直されるべきではないか。
つまり、他人と分かりあえる事が重要であり、個性ではなく他人との
共通意識の構成が重要である。
そのために必要なのは、身体を使うこと、無意識の存在を意識すること、
そして共同体のあり方を見直すことであり、「人生の意味」を探し求める事である。
- 第一章 「バカの壁」とは何か
- 第二章 脳の中の係数
- 第三章 「個性を伸ばせ」という欺瞞
- 第四章 万物流転、情報不変
- 第五章 無意識・身体・共同体
- 第六章 バカの脳
- 第七章 教育の怪しさ
- 第八章 一元論を越えて
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