歌野晶午
1961年、千葉生まれ。東京農工大学農学部卒業。
葉桜の頃に君を想うということ
文藝春秋 (2003.3.30)
成瀬将虎は、一人の女性を自殺から救った。
地下鉄の線路に飛びこんだところを、自分も線路に降りて、隣りの線路へと
突き飛ばしたのだ。
それが機会で、彼女と会うようになっていくのであった。
一方、友人の芹澤清を通じて、お嬢さまの久高愛子さんから、自分の夫の
死亡した裏の事情を探ってくれるように頼まれた・・・
舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵
舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵
浜倉中央署の刑事課勤務の警察官、舞田歳三。
彼は、週に一度は実家に顔を出す。
実家とは言っても兄の理一とその一人娘で小学5年生のひとみがいるだけ。
二年前に母が亡くなってから、理一が全ての家事を取り仕切り、
男手一つでひとみを育てていた。
歳三はひとみと遊び、その中から事件の鍵を手に入れる・・・
- 黒こげおばあさん、殺したのはだあれ?
金貸しをしていた一人暮らしのお婆さんが、
殺害されて家に放火された・・・
- 金、銀、ダイヤモンド、ザックザク
放火の跡を、夜な夜な掘り返している奴がいるという・・・
- いいおじさん、わるいおじさん
子供の更生に全力を尽くしていた市会議員の大喜多要三が殺害された・・・
- いいおじさん?わるいおじさん?
県北で酪農業を営む谷口昌孝という男性から、次男から助けを求める電話が
あったと届け出が出された・・・
- トカゲは見ていた知っていた
小松川亮介という老人が、トリプルハンドレッド(日本百名山登山、
フルマラソン百回完走、海外旅行百ヶ国訪問)の祝いのパーティーを開催した。
そこへ突然、女が舞い込み、姉が毒殺されたと叫び始めた・・・
- そのひとみに映るもの
ひとみの通う小学校の4年3組の子の靴が全て盗まれた・・・
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