e-NOVELS
1999年に発足した、プロの書き手による産直ネット。
作品を、Web上で発表して販売している。
川に死体のある風景
東京創元社 (2006.5.30)
川に死体を浮かべたら、どんなミステリーが誕生するか...
6人の e-NOVELSの作家達が、《川に死体のある風景(略称・川ミス)》を
テーマに創作した短編集。
- 『玉川上死』(歌野晶午)
「玉川上水を死体が流れている」という通報を受け、事実確認に
やって来た派出所勤務の市田は、ようやく死体に追い付いた。
だが、川へ踏み込む位置を探しているうちに、少しずつ遠ざかって
行ってしまう。
思わず、「おい、そこ、止まれ。止まれ。ストップ!」と叫ぶ。
すると、「僕のことですか?」と、死体が呼びかけに応じた!!!
- 『水底の連鎖』(黒田研二)
車が長良川に落ちたという通報を受け、警察からの要請でやってきた
水難救助隊の瀬古卓巳は、錆びついた空き缶やヘドロの中から、
事故にあった軽トラックを見つけた。
ところがそのすぐ側に、さらに2台の車が沈んでいた・・・
- 『捜索者』(大倉崇裕)
枕木岳に登った男性、高野泰之が下山しないという通報を受け、
山岳警備隊の隊長の松山は、副隊長の米村以下4名を伴って枕木岳へ急行した。
小屋で泊まっていた緑山会パーティーのメンバーにも手伝ってもらって、
枕木山頂への主な2コースに分かれて登ることにした。
一日目は高野を発見できずに戻って来ると、連絡係として小屋に残っていた
緑山会のリーダーの白井が沢に落ちていた・・・
- 『この世でいちばん珍しい水死人』(佳多山大地)
大学入学を間近に控えたある日、父親に、彼の兄、すなわち私の伯父を
探してくれと言われた。
そして、大学を休学して、コロンビアへとやってきた・・・
- 『悪霊憑き』(綾辻行人)
ある早朝、近くの散歩コースとして知られていた道を通っていた時、
隣りを流れる深影川の中に漂っている死体を発見した。
警察が引き上げ、確認を求められて見た瞬間、井上奈緒美だと分かった。
彼女は、*****に取り憑かれており、三日前に悪霊赦いを試みたのだ・・・
- 『桜川のオフィーリア』(有栖川有栖)
いつもより早くやってきた春。入学式には淡いピンクの桜が里を彩っていた。
そんなある日、桜川で級友の宮野青葉が死体で見つかった。
彼女はその後、自殺として処理された・・・
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